🍛「カレーライス物価」とは、日本の家庭料理であるカレーライスを1食作るのにかかる総コストを示す指標です。帝国データバンクが独自に算出しており、食材や光熱費などの価格変動を反映して、物価の実感をわかりやすく伝える目的があります。
🧾構成要素
- 原材料費:ニンジン、ジャガイモ、タマネギ、牛肉(輸入)、米(コシヒカリ)、カレールー、食用油
- エネルギー費:炊飯器の電気代、ガス代、水道代(調理・洗浄に使用)
📈最近の動向(2025年)
- 2025年4月のカレーライス物価は1食429円と過去10年で最高値を更新
- 主な要因は、米と野菜の価格高騰。特にライスは185円と前年同月比で92円も上昇
- カレー具材(肉・野菜)は215円で、全体の約5割を占めています
カレーライス物価の推移
📊 カレーライス物価の推移は、近年の物価上昇を象徴するような動きを見せています。以下に、主な年度ごとの変化をまとめました。
🕰️ 年度別の推移(家庭調理・1食あたり)
年度 | 物価(円) | 前年度比 | 備考 |
---|---|---|---|
2020年度 | 100(指数) | — | 基準年 |
2023年度 | 309円 | +20円 | 野菜・米価格の上昇が影響 |
2024年度 | 365円 | +56円 | 過去10年で最高値を更新 |
2025年3月 | 421円 | +103円 | 12カ月連続で最高値を更新 |
2025年4月(予測) | 425円 | +4円 | 備蓄米の流通で上昇ペース緩和 |
💡 物価上昇の主な要因
- 米価格の高騰:コシヒカリなどの品薄によりライス価格が急上昇
- 野菜価格の高値推移:猛暑や少雨による生育不良でジャガイモ・ニンジンが高騰
- 輸入牛肉の高値:円安と海外価格上昇の影響
- 光熱費:政府の補助により一時的に抑制されていたが、今後は上昇の見込み
この「カレーライス物価指数」は、2020年を基準(=100)として算出されており、2025年3月には153.7と初めて150を突破しました。
他の家庭料理の物価推移
🍽️ カレーライス以外にも、家庭料理の物価は近年大きく変動しています。以下に代表的な料理の物価推移を紹介します。
🍜 ラーメン(家庭調理)
年度 | 物価(円) | 備考 |
---|---|---|
2020年度 | 約250円 | 麺・スープ・具材を含む |
2023年度 | 約310円 | 小麦価格・豚肉の高騰が影響 |
2025年度 | 約340円 | 即席麺の値上げが続く |
🍙 おにぎり(家庭調理)
年度 | 物価(円) | 備考 |
---|---|---|
2020年度 | 約80円 | 米・海苔・具材を含む |
2023年度 | 約110円 | 米価格の上昇が主因 |
2025年度 | 約130円 | 海苔の不作も影響 |
🥢 焼きそば(家庭調理)
年度 | 物価(円) | 備考 |
---|---|---|
2020年度 | 約180円 | 麺・野菜・ソース |
2023年度 | 約220円 | キャベツ・豚肉の価格上昇 |
2025年度 | 約250円 | 調味料の値上げが影響 |
📈 共通の物価上昇要因
- 原材料費の高騰(米、小麦、野菜、肉類)
- 円安による輸入コスト増
- 光熱費・物流費の上昇
- 人件費の増加(製造・流通)