マクドナルド ハッピーセットの歴史と問題点
目次
歴史
日本マクドナルドが子ども向けセットの原型となる「お子さまセット」を初めて販売したのは1987年10月のことです。
1995年6月から「ハッピーセット」と名称をあらため、定期的に新しいおもちゃや絵本を展開するスタイルが確立されました。
従来はマクドナルドオリジナルのキャラクターが中心でしたが、2001年12月にポケモンをはじめ、アニメ・ゲームとのコラボレーションが本格化。
2018年には玩具以外に絵本や図鑑が選べる「ほんのハッピーセット」を導入し、2021年からは「えだまめコーン」「ヨーグルト」を追加できるなど栄養バランスにも配慮したラインナップへ拡充しています。
主なマイルストーン
年 | 出来事 | 備考 |
---|---|---|
1987年10月 | お子さまセット販売開始 | 日本マクドナルド初の子ども向けセット |
1995年6月 | 「ハッピーセット」名称へ変更 | おもちゃの定期展開が現在のスタイルに |
2001年12月 | ポケモンカード付属(初コラボ) | ゲーム・アニメキャラによるコラボ開始 |
2007年 | 年間販売個数1億個突破 | 子ども向け市場の大ヒット商品に |
2018年 | 「ほんのハッピーセット」導入 | 玩具以外に絵本・図鑑が選択可能に |
2021年 | 栄養バランス配慮メニュー追加 | えだまめコーン・ヨーグルトの選択肢を導入 |
問題点
- 転売・買い占め
人気キャラクターとのコラボ時には発売前から「転売目的での大量購入」「子どもが本来手に入れられない」事態が多発。
直近では2025年8月のポケモンカード配布で初日に終了したため、1人5セット上限やメルカリとの連携による悪質出品の削除を実施しました。 - 食品廃棄・フードロス
おもちゃ目当てでセットだけを買い、おもちゃ以外の食品を廃棄するケースが一部報告されています。
食育の視点からも課題視され、今後セット内の最小サイズ食品の見直しや組み合わせ自由度のさらなる拡大が求められます。 - ジェンダー区分・多様性
かつては「男の子向け」「女の子向け」と玩具を区別していた時期がありましたが、多様性への配慮から2021年5月に「かっこいい系」「かわいい系」の2軸に変更。
性別に縛られない玩具選択を進めています。
マクドナルド ハッピーセットは30年以上にわたり子どもたちの心をつかんできましたが、その人気ゆえに新たな課題も生まれ続けています。
次に考えたいのは、どのような形で“ハッピー”を取り戻し、子どもから家族へ、社会全体へとつなげていくか。
たとえば
- 玩具と食事を一体化した体験型プロモーションの検討
- 地域限定企画で地元企業や団体と連携し、子どもの食育と地域活性を両立
- デジタル連動でフードロス削減に取り組むスタンプラリーの創出