2025年9月8日 皆既月食の概要
日本で約3年ぶりに見られる皆既月食が未明に起こります。月が地球の影に完全に隠れ、赤銅色に染まる幻想的な天体ショーです。
目次
観察タイムスケジュール(日本時間・東京基準)
現象 | 時刻 | 月の高さ(地平線から) |
---|---|---|
部分食開始 | 1:27 | 約40度 |
皆既食開始 | 2:30 | 約31度 |
食の最大(赤銅色) | 3:12 | 約24度 |
皆既食終了 | 3:53 | 約17度 |
部分食終了 | 4:57 | 約5度 |
地平線が開けた場所なら後半も見やすいです。南西~西の空を見上げてください。
観察のコツ
- 地平線が邪魔にならない高台や広場を選ぶ
- 寒暖差に備えて上着や飲み物を用意する
- 観察ログノートに時間と月の色・形状を記録するとあとで面白い
撮影テクニック
- 三脚とリモートレリーズで手ブレを防ぐ
- ISO感度は800~1600、シャッタースピードは1/10~1秒付近を試す
- 焦点距離300mm以上の望遠レンズで月面のディテールや色の変化を狙う
- 序盤は欠けた月と地上風景のワイドショット、皆既中はクローズアップへ切り替える
創作アイデア
- 対象的に配置した前景(妙見山や古い石碑)と赤銅色の月をモチーフにした写真シリーズ
- 月食の時間経過を短時間露光でタイムラプス動画にまとめる
- 赤銅色の月をテーマに詩や歌詞を書き、ライブペイントや演奏イベントを企画する
次回の天文イベント
- 2025年10月:オリオン座流星群の極大(10月21日頃)
- 2026年3月:部分月食(9月後半にも太陽-月-地球が一直線に)
- 2026年8月:ペルセウス座流星群(8月12~13日頃)
2025年の主な天文イベント
日本で観測できる流星群、惑星の衝、接近・掩蔽、彗星、そして食のスケジュールをまとめました。夜空を見上げる計画にお役立てください。
流星群
日本全国で見やすい代表的な流星群をピックアップしました。
- しぶんぎ座流星群(ピーク:1月2~3日)
暗い場所なら時間あたり100個以上の流星が期待できる - ペルセウス座流星群(ピーク:8月12~13日)
月明かり少なめで約80~100個/時。夏の夜長におすすめ - ふたご座流星群(ピーク:12月13~14日)
日本では月明かりの影響が小さく、最大120個/時の大出現 - その他の流星群
- こと座流星群(4月21~22日)
- オリオン座流星群(10月21~22日)
- しし座流星群(11月17~18日)
惑星の衝
惑星が地球と太陽の反対側に来ると、夜を通して最もよく見えます。
- 火星の衝:1月16日
- 木星の衝:9月7日ごろ
- 土星の衝:8月2日ごろ
- 天王星の衝:10月21日ごろ
- 海王星の衝:9月2日ごろ
それぞれの夜、夕方から明け方まで高度が高く観察チャンスが多いです。
接近・掩蔽(えんぺい)
月や惑星・星同士の近接、掩蔽は低倍率でも楽しめるドラマチックな現象です。
- 月による土星の掩蔽:1月8日 01:56 JST
- 月と木星のランデブー:2月5日 未明
- 金星と土星の大接近:1月19日 夕方の西空
双眼鏡や小望遠鏡で見ると輪郭が際立ちます。
彗星 C/2024 G3 (アトラス)
近日点通過:1月13日
予想明るさ:0.6等級(条件がよければ肉眼でも見える可能性あり)
彗星は増光・減光の変化が大きいため、最新情報をチェックしてから観察を。
2025年のその他の食
- 部分月食:3月14日(日本全国で最大約80%掩蔽)
- 皆既月食:9月8日(前回ご案内の通り)
- 部分日食:10月2日(日本では不可、南太平洋で深い部分食)
- ハイブリッド日食:11月2日(南洋上で金環と皆既が切り替わる珍しいタイプ)
観測のヒント・リソース
- スマホアプリ「Sky Tonight」や国立天文台の「ほしぞら情報2025」で出没時刻を確認
- 観測場所には暗順応のため早め(30分以上前)に到着
- 双眼鏡や小型望遠鏡、レジャーシートや防寒具を用意すると快適に楽しめます